「ミックスにはEQが大事だと聞くけど全く使い方が分からない・・・」
「市販の音源と比べて音がこもってる・・・」
本日はこのようなお悩みにお応えしていこうと思います。
上記のようなお悩みを持たれている方にとってこの記事を読むことで次のようなメリットがあります。
- 誰でもスッキリとしたミックスが実現できる
この記事で紹介する手順は、センスも経験も必要なく、提示されたEQポイントを作業的に削るだけで音のこもりを改善できる方法を提案しているので、どんな初心者でも上記のような効果が見込めます。
以下の手順を踏むことで音がこもるのを防ぐことができます。
目次
①音がこもる原因を知る
音がこもる原因はマスキングです。
つまりEQでマスキングしているポイントを削ることでスッキリとしたクリアなミックスが実現します。
マスキングについては、以下の記事で説明しております。
是非ご覧ください。
では、次からマスキングしているポイントを見つける手順に入ります。
②Fabfilter ProQ3をボーカルトラックとオケのトラックに立ち上げる

上記の図に記載した2トラックにfabfilter ProQ3をインサートしてください。ボーカルトラックだけでなく、オケとボーカルトラック必ず両方にインサートしてください。
まだお持ちでない方は購入を強くおすすめします。
イコライザーとしては多少値は張りますが、これを購入することで音源のクオリティが大幅にアップすることが見込めることを考えると、高い買い物ではないと思います。事実、自分はこのイコライザーを導入してから音楽で得た収入で余裕で元をとれています。
③Fabfilter ProQ3のマスキング検知機能を使用する
Fabfilter ProQ3をインサートしたトラック同士でマスキングが起こっている帯域を検知することができます。

オケかボーカルトラック、どちらかのFabfilter ProQ3の画面を出し、上記箇所をクリックすると次のような画面になります。

上記図の「Pro-Q(2)」と書かれているところをクリックして再生すると…

このようにアナライザーが表示され、オケとボーカルトラックでマスキングが起こっている帯域は赤く表示されます。
④マスキングしている箇所を削る
赤く表示されたポイントをEQで削りましょう。

Fabfilter ProQ3はダイナミックEQ(特定の帯域が持ち上がりすぎた時にだけ効くEQ)も使えますので、そちらも上手に使えると尚Goodです。
注意事項
■マスキングしている帯域は、オケとボーカルのどちらを削った方がいい?
→帯域によって変えるのがベストです。耳で聞いて「この帯域を削るのはボーカルの方がいいな」とか「この帯域はオケの方を削った方が好きだな」と言った感じで判断してみてください。場合によっては、「どちらも少しずつ削る」というのもアリだと思います。
■マスキングしている帯域はどれくらい削るべき?
→一概には言えませんが、耳で聞いて、音が不自然にならない程度です。削っても音が変わらない帯域なら6〜7dbくらい削っちゃってもいいと思います。
尚、Fabfilter ProQ3のマスキング検知機能で、赤色が濃いほど強いマスキングが発生しているということなので、多めに削った方がベターです。
まとめ
以上でマスキング対策は完了です。
少し前まで、マスキング検知機能のついているプラグインなどなく、マスキングが発生している帯域は聞き分けるしかなかったので、エンジニアと一般人ではミックスのクオリティに大きく差があったのですが、Fabfilter ProQ3のようにマスキング検知機能のついたプラグインが出てきたことによって誰でもプロ級のミックスを実現できるようになったというのは凄いことですよね。
ちなみにiZotope Neutronなどもマスキング検知機能がついたプラグインです。
こちらはインサートしたトラックの音がベースなのかドラムなのかボーカルなのか等を自動で検知してエフェクト処理してくれる機能までついています。
もしマスキング検知機能のついたプラグインをまだお持ちでなければ、是非取り入れてご自身の楽曲制作に活用されてみてください。
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